端末の音声で読み上げます
もっと自然な音声で聴くには
お使いのブラウザーに備わっている読み上げ機能もご利用いただけます。
iPhone・iPad:Safari
- Safariでこの記事を開きます。
- アドレス欄の左端にあるページメニューボタンをタップします。
- 「ページの読み上げを聞く」を選びます。
Android:Chrome
- Chromeでこの記事を開きます。
- 右上の「︙」メニューを開き、「このページを読み上げ」を選びます。
- 再生画面で声や速度を調整できます。再生モードが表示される場合は、「標準の再生」を選ぶと記事の全文を聴けます。
項目が表示されない場合は、Chromeの公式ヘルプで利用条件をご確認ください。
PC:Microsoft Edge
- Microsoft Edgeでこの記事を開きます。
- 記事本文の上で右クリックし、「音声で読み上げる」を選びます。
- 画面上部の「音声オプション」で、声や速度を変更できます。
Windowsでは、Ctrl+Shift+Uでも読み上げを開始・停止できます。Edgeの公式手順
メニュー名や利用できる機能は、ブラウザーのバージョンやページによって異なる場合があります。
夜、眠る前に心配事を人形に話す。グアテマラには、そんな小さな習わしがあります。相手は指先ほどの布人形。話し終えたら枕の下へ入れ、人形に悩みを預けて眠るのです。
「心配人形」と呼ばれるこの人形は、木や針金の骨組みに布や糸を巻いて作られます。何体かを小箱に入れたものもあり、顔も服も一つずつ違う。写真を見ると、心配の数だけ小さな聞き手が並んでいるようです。
グアテマラで家族と人形を作るオーラ・ロペスさんは、スミソニアン博物館の紹介で、家に伝わる物語を話しています。太陽神から「人の悩みを解く力」を授かったマヤの王女がいて、人々はやがて、人形に悩みを打ち明けるようになったという話です。人形の小ささの向こうに、そんな大きな物語がある。
枕の下に置く理由
ロペスさんが祖父母から教わったのは、袋や小箱から人形を出し、悩みや怖いことを話してから、枕の下へ置くという使い方でした。翌朝には問題が小さくなったり、解決へ向かったりする。そう伝えられてきたのだといいます。眠る前に話し相手を一人増やすような、親密な習わしです。

不安がある夜、人に話すには小さすぎると思うことがある。反対に、大きすぎて言葉がまとまらないことも。人形に向かうなら、途中で話が止まってもかまいません。小さな身体が受け止めるのは、答えを求める声というより、まだ形にならない気持ちかもしれません。
小ささがつくる距離
実物の人形は、飾りとして見ても愛らしい。けれど、この習わしを知ると、枕の下に入る大きさにも意味が見えてきます。眠る直前の心配を、持ち上げられるほど小さな相手に手渡す。夜の終わりにできることが、ひとつ残されているのです。
ロペスさんの家族にとって、人形は暮らしを支える手仕事でもあります。作る人の多くは女性で、家で子どもの世話をしながら仕事を続けられると語っています。悩みを聞く小さな人形の裏には、一体ずつ布を巻き、顔を作る人の時間も重なっています。


