昔の連絡先が、なぜか気になる。もう決めたはずのことを、もう一度考えている。そんな秋に「水星逆行」という言葉を聞くと、心当たりを探したくなるかもしれません。
2026年10月24日から始まった水星逆行は、金星逆行と重なります。占星術の言葉で見れば、連絡や思考を象徴する星と、恋や価値を象徴する星が、同じ時期に過去のほうを振り返るような配置です。
二つの星が、同時に振り返る期間
Cafe Astrologyの2026年天体表を日本時間に換算すると、今回の水星逆行は10月24日から11月14日、金星逆行は10月3日から11月14日です。水星は蠍座で逆行し、金星は蠍座から天秤座へ戻ります。
| 天体 | 今回の逆行期間・日本時間 | 象徴として読むテーマ |
|---|---|---|
| 水星 | 2026年10月24日〜11月14日 | 言葉、連絡、考え直すこと |
| 金星 | 2026年10月3日〜11月14日 | 恋、好み、関係の価値 |
| 二つが重なる期間 | 10月24日〜11月14日 | 伝え方と、大切にしたいものを一緒に見直す |
「逆行」は、惑星が本当に軌道を逆向きに走り出すことではなく、地球から見ると、星座を背景に動く向きが逆になる見かけの運動です。そこに人生の象徴を重ねて読むのが、ここで扱う占星術の見方です。
蠍座で、言葉の下にあるものを見る
蠍座には、深く結ばれること、秘密、共有しているもの、といった象徴が重ねられます。水星がこの場所を戻る時期なら、表面の言葉より、言わずに残したものへ目を向ける読み方ができます。
「別に大丈夫」と送ったけれど、何が大丈夫ではなかったのか。「気にしていない」と言いながら、どの場面を覚えているのか。誰かの本音を見抜こうとするより、自分が省略した一文を拾ってみる。そのほうが、この星の物語を手元に引き寄せられそうです。
金星が天秤座へ戻るとき、関係のつり合いは
今回の金星は、逆行しながら天秤座へ戻ります。天秤座の象徴を借りるなら、焦点は「二人のあいだ」に移ります。自分がどれだけ好きかだけでなく、何を渡し、何を受け取っている関係なのか。
昔の相手から連絡が来ると決まっているわけではありません。それでも、過去の関係を思い出したとき、ただ元に戻るかどうかを考える以外の読み方はできます。当時の自分は何を我慢し、今なら何を言えるだろう。戻ってきたのは相手より、置き去りにした自分の言葉かもしれません。
この秋に書き留めるなら、「言いそびれたこと」と「今も大切にしたいこと」を一つずつ。すぐ送るための下書きにせず、まず二つを並べて読む時間を作ってみます。
「戻る」と「やり直す」は、同じだろうか
過去の場所へ戻っても、前と同じ選択をするとは限りません。読み返した文章の意味が変わるように、同じ人や出来事を、違う自分が見直すこともあります。
星の動きを、悪い出来事の予告として待ち構えるより、いったん戻って眺める物語として借りる。水星と金星がそろって振り返るこの秋は、「あのとき何が欲しかったのか」を、今の言葉で聞き直す時間にもできそうです。
順行に戻る日が来ても、心まで同じ時刻に切り替わる必要はありません。星のカレンダーを閉じたあと、自分の中に残った一文を、もう少し読んでいてもよいのです。
この話の参考資料
掲載画像は、物語や思想から着想したイメージです。


