「出る」と評判の廃屋で、おれたちグループの中でもいちばん気が強く、心霊現象完全否定派である竹田が夜に一人で肝試しをすることになった。他愛ない雑談から、いつのまにかそういう話になってしまったのだ。「やめといた方がいいって」とおれたち四人は引き留めたが、竹田…
大昔、とあるホームページで、「怪我をしたかわいそうな動物に寄付を」というのがあった。 片足が無い犬や、内臓が飛び出た猫たちの画像があり、目を背けたくなるようなものばかり。 だが、回復経過の画像を順を追って掲載していたので寄付もそこそこ集まっていたようだ。 ち…
少女のところにお星さまが降り立ちました。「なんでも一つ願いをかなえてあげよう」少女は泣いていました。「家族を消してちょうだい!あんな家族、まっぴらよ!」次の日、少女が目を覚ますと、いつものようにお母さんとお父さんとお兄ちゃんがいました。少女は後悔する。そ…
近ごろの警察はなにやってるんだろうね。血税でで食わせてもらってるくせに、ろくな働きしねぇんだからとんだ穀潰しだ。先週、職場の近くで殺人事件があったんだよ。若い女をアイスピックでめった刺し。しかも普通のアイスピックじゃない、業務用の三本歯のやつでだぜ?怖ぇ…
この山の崖は景色が良くてちょっとした名所。展望台に出ると風が気持ちいい。先には望遠鏡が設置されている。自分の家はあっちの方角かな、なんて考えながら近づくと同じタイミングで一人の男が近づいてきた。「あ、お先にどうぞ」『ありがとうございます』男は身を投げた。…
小学校に入る前の娘と遊園地に行った入り口には看板が貼ってあって、楽しんでねと書かれていたまだ字が読めるようになったばかりの娘が、まじまじとその看板をみていて微笑ましかったジェットコースター、観覧車、コーヒーカップ、と色んな乗り物に乗ったが、しかしどうにも…
美紀は食卓の上の残り物を眺めながら、物憂げな表情を浮かべていた。向かいの席には行儀の悪い弟が食卓に足を投げ出しテレビに目を向けている。父と母のいる隣の部屋からは紅白歌合戦が聞こえてくる。今年大流行したアイドルグループの出番のようだ。弟の行儀の悪さは父親に…
今日は父さんが帰ってくる日だ。父さんは船乗りで家にあまりいないから、帰ってくるときはすごくうれしい。にこにこ顔の父さんを久しぶりに見ると、僕も弟もつられてにこにこ笑ってしまう。母さんもとても楽しそうで、父さんのいる間はテーブルにごちそうがいっぱい並ぶ。お…
いやー今日はマジ焦ったわ。昼過ぎにお袋から電話が来て、「父さんが倒れたらしい」って。すぐに搬送された病院にバイクで向かったけど、その間ずっと親父のこと思い出してた。今日の朝も、いつものように「いってきます」と笑顔で仕事へ向かった親父。経理一筋25年の真面…
中学校に入ってから一人のDQNにずっと虐められてた自分の持ち物に死ねと書かれたり殴られたりもしていて俺はちょっと鬱になってたと思う 心配する母にガキだった俺はきつく当たって錯乱して暴力をふるうこともあった 凄い荒れた日の翌朝、顔を腫らした母が笑顔で今日は貴方の…
終電が過ぎてしまって困っていた。 「あぁ、どうしよう」そんなことを何度も呟いていた。 ふと気づくと、目の前に黒いスーツを着た男が立っていた。 その男は俺と目が合うと驚いた表情をして俺にこう言った。 「お前さん、この前の・・・」 俺は考えた。見覚えがない人間にそ…
今朝、妻が朝食を作る音で目覚めて、ベッドから起きたんだ。それで、「おはよ~」っていいながら、二階の寝室から一階のリビングに入ったんだ。そしたらさ、いつもなら「おっはー!」って言い返してくれるほど元気な妻なのに、俺を無視してひたすら台所で包丁を動かしてた。俺…
学校から帰って台所で麦茶を飲んでいると 床下の収納スヘ゜ースに死んだお母さんが押し込められているのに気がついた 隣の部屋からお父さんが出てきた 「由美?、お母さんは他に好きな人がいたんだ、お前のことも捨てて 出て行こうとしていたんだ、だからけんかになってさっ…
ある田舎町で、老夫婦に地元新聞がインタビューした。 「 50年も結婚生活を続けてこられた秘訣は? 」 すると夫は、懐かしそうに昔を振り返って答えた。 「 わしらは新婚旅行でメキシコへ行ったんじゃ。 そしてロバを借りて2人で砂漠を のんびりと歩き回った。 すると妻の乗…
3日前の夜中の話。飲みに行った帰り道、メチャメチヤ寒くてさ家の近所の自販機で温かい茶を買ってたの。そしたら右にある交差点を子供が凄い勢いで駆け抜けた。『糞寒いのに』と思いながら茶飲んで歩くと女の人が近寄ってきて『息子見ませんでした?』と聞いてきた。眠いし、寒いし面…
スピード違反を取り締まっていた巡査は、やたら速度の遅いクルマを発見し、かえって危険なため停止させた。
中には80歳くらいの女性が5人乗っていたが、運転していた老婆以外は、みな目を見開き、真っ青な顔色をしていた。
運転席の老婆は、不思議そうに尋ねた。 …
昨日夜遅くに会社に呼ばれた(クレームで)
で、バスも電車もないので家までタクシー呼んだんだけど
そのときの運ちゃんとの会話
運「昨日近所のレストランで刃物持った男が暴れて逃げたらしくて
僕らも注意するように言われたんですわ。
もし乗せ…
高校は離れたんだけど近所の友達
友達っても母親同士が仲良しな位で
あんまり付き合いはない
そいつが入院したんで見舞いに行った
何で入院したのか知らないんだけど行ったら寝てた
枕元には千羽もない百羽位の折り鶴が吊ってあって
ちょっと触れてみると
『ク…
友人のもり君には彼女がいない。もてそうな奴なのに、と不思議に思っていた。ある日、二人で飲みに行く機会があった。気になってそのことを訪ねてみると、彼は黙り込んでしまった。聞いちゃいけなかったかなあ、と思っていたら、「家に遊びに来ないか」と誘われた。気を悪く…
ある日のことだった。
俺はバイクで事故を起こし、左足を丸々切断することになってしまった。
意気消沈していた俺だったが、ある研究者から実験の被験者にならないかという話が来た。
それは人体を再生する新技術の実験であり、
ある程度の大きさの細胞から手も…